「複合芸術研究とは」

大学院複合芸術研究科は、社会と文化の関係性の変容とともに領域と役割の拡大が求められている現代の創造系諸分野を「複合芸術(Transdisciplinary Arts)」の視座と実践を通して研究する美術系大学院です。


本研究科の考える「複合芸術」とは、単に複数の異なる表現技法や素材の合体の成果を意味するものではありません。自らの専門の外部に越境して異なる領域の実践の方法や思想を学ぶこと、そこで得られた知識と経験を自らの活動に組み込むこと、そして既存の事物や現象の構成要素の関係性を点検してそれを未来へ向けて再配置することの全体を、本研究科では表現領域と社会の新たな可能性を拓く「複合芸術」の活動であると考えます。


修士・博士課程ともに、カリキュラムにおいては領域の異なる複数の教員と学生が積極的に交流して学生一人一人の研究の形を育むチームティーチングの指導形態(本研究科ではこれを「セッション」と呼びます)を採用しています。学生は「セッション」による複合芸術の学びをとおして、個人研究を自らの内と外に広く深く展開・実現させていきます。