むすび

 人間は、これまでも食物連鎖の頂点に立ち、自然を利用(超越)し、今後も同様に生き続けるでしょう。然し、現在、砂漠化の拡大や地球温暖化問題等で連鎖の破壊が心配されています。
 例えば、私たちの周辺から消えたホタルやメダカ等動植物は数え切れないほどいると云われています。
 人間も地球の一個体として、この自然(地球本来の姿)と調和し、生き続ける事こそ唯一の道と思い、この講座で新屋地域における開発の経緯から、人々の生活と自然の調和が如何に大事であるかを、再認識する事ができました。
 この地域は、雄物川河口部に位置し、古くから物流が盛んで、方々から人々が集まり住み着いたところで、時の経済社会の影響が最も受けやすい所でした。
 また、日本海砂丘からの飛砂と雄物川の氾濫との戦いの歴史でもあり、これが、新屋衆気質の培われた原点とも云われています。
 著名な砂防事業家の栗田定之丞を生み、雄物川の洪水から秋田を救った雄物川放水路(ショトカット)の築造、また、秋田臨海工業の中核であるパルプ産業、亜鉛精錬工場の姿を見るに、この地域の人々の気質が随所に見ることができます。
 特に、公害防止対策に当っては、工場の製造工程の変更等膨大な公害防止対策への投資や、工場と居住地の再配置等…。これら、対策の裏には都市計画法や公害防止関係の諸制度はあるものの、これを実施するには、住民の認識合意と決断が基本となります。
 現在、当地が緑豊かな居住地域として、また、文教地域として変貌する姿をみるに、この源には古くから脈々と引き継がれてきた「新屋衆」の影を強く感ずることができます。


放水路河口部の渡り鳥雄物川放水路
緑ゆたかな新屋周辺雄物川放水路河川公園

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配水路改修後の花見風景雄物川花火大会
日吉神社山王祭鹿島祭
栗田定之丞植林の手入れをする西中生



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