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■■  「表現技法辞典」 ■■

■■か■■

カーボン紙をつくり、線描(パウル・クレー)
■水彩
■効果 クレー風の線描が出来る。絵全体がぶれているような感じで、遠近感を狂わす。幻想的雰囲気出る。
■内容 油絵の具のランプブラックをテレピンで薄め、紙に塗る(加減難しい)。手で触れて絵の具がねっとりつかない状態で完成。腕枕(わんちん)等使い、下絵をトレース。
■人物 ●パウル・クレー 本003

絵画しか出来ない空間表現(多視点を融合させる画面)
■油彩
■効果 複数の視線を画面に共存させて、画面に動きと迫力を生んでいる。この表現を進めた結果、キュビズムへとつながっていく。
■内容 ルネサンスで発明された線遠近法は、4世紀以上西洋絵画の主流となるが、20世紀の画家は、一カ所からの真実でしかない線遠近法を捨て、多視点を融合させた絵でしか出来ない空間表現を生み出した。一つの絵の中で、それぞれのモチーフを見る角度、位置を変えたところから見える形を描いた。
■人物 ●セザンヌ●ピカソ 本006

掻き取り
■水彩
■効果 エッジのきつい表現、細い線描効果。
■内容 上に塗って重ねてある色を掻き取って、下地の色を出す技法。上に塗った色が生乾きの時に竹串やカッターの背の部分などで、掻き取る。絵の具が乾いた場合、カッターでひっかいて色を落とす。
■人物 本001

重ね
■水彩
■効果 透明水彩絵の具の重ねは、混色と違い絵の具の鮮やかさを損なわない。混色した状態より、同じ減算混合ではあるが、彩度や透明感を失いにくい効果がある。
■内容 透明水彩絵の具または、ガッシュをおつゆにしたものを、塗り、乾いてから他の色を部分的に重ねて塗る。かなり薄めた絵の具のほうが、その効果を生かしやすい。
■人物 本007

重ね塗り
■水彩
■効果 混色効果。色重なりの効果。色に深みでる。彩度高い混色効果。
■内容 色を重ねて塗ることで、透明感のある混色効果を出す技法。重ね塗りをするとき、下の色乾いてから、上に濃い色を塗り重ねる。最初に塗った絵の具の筆跡をこわさないよう手早く塗り重ねる。
■人物 本001

かすれ 水彩
■効果 かすれる。
■内容 かすれは、絵の具をかすれさせて画面に白い部分を残す技法。乾いた紙に筆を出来るだけ寝かせ、ある程度スピードをもって塗る。このかすれは、描く紙の目によりパターンが異なる。
■人物 本001

下層と同系色グレーズ
■油彩
■効果 下層の色に深みを与える。微妙な色の変化が出せる。奥行きのある色になりやすい。明度がやや落ちるが発色が濡れ色のようになる。深く美しい発色が得られ、古典作品に行われていた方法。バーミリオンの退色を防ぐ保護の効果もある。
■内容 同系色の透明色をグレーズする。バーミリオン(不透明)の上にアリザリンレーキ(透明色)をグレーズ。
■人物 ●ジョルジョーネ 本006

下層と離れた色相グレーズ
■油彩
■効果 不透明なマチエルを生む。半透明なベールかけた状態つくり出す。補色混色時はモノトーンに近い色味になるが、補色グレーズの場合、中間色の渋い色味になる。
■内容 補色や色相の離れた色でグレーズする。
■人物 本006

下層と類似色のグレーズ
■油彩
■効果 新たな色をつくり出す。グレージング最大の効果。混色して作った色とは発色、透明度、色の深みでおおきくな違いが出る。透明色を厚塗りし不透明色のように使用するエル・グレコなどもいる。
■内容 下層と類似した色をグレーズする。色相環で隣接する色をグレーズに使う。
■人物 ●エル・グレコ 本006

硬毛筆
■油彩
■効果 激しく強い描写が出来る。
■内容 硬い筆は、絵の具を盛り上げたり、固練りの絵の具で描くときに適しする。
■人物 本005

硬毛筆(藤島武二)
■油彩
■効果 生き生きとした人物表現。
■内容 「黒扇」荒い硬毛のタッチで生き生きとした婦人像表現。
■人物 ●藤島武二 本005

片ぼかし
■効果 仏画などに使われる装飾的技法だった。
■内容 色彩の濃淡によって、凹凸や陰影の感じを表す技法。東洋画では隈(くま)または暈 (くま)と呼ばれ、古代から隈取りとして敦煌の壁画などに使われていた。輪郭線の内側をぼかす内隈、外側をぼかす外隈、暗色に明色を加えてぼかす返り隈(照り隈)などに分類される。仏画などに使われる装飾的技法だった。
■人物 本002

片ぼかし(円山応挙(1733−95))
■効果 穂先で形を描きながら、根本でぼかして一気に陰影を描く方法を考案した。
■内容 仏画などに使われる装飾的技法だったが、円山応挙(1733−95)が、写生を素早く行うため、絵の具や墨を水を含んだ筆につけ、穂先で形を描きながら、根本でぼかして一気に陰影を描く方法を考案した。丸山四条派がこれを付立法(つけたて)と称して多用した。広い面はウエット・イン・ウエットによって、何筆か重ねて描く。
■人物 ●円山応挙(1733−95) 本002

片ぼかし(横山大観(1868ー1958))
■効果
■内容 横山大観(1868ー1958)は、片ぼかしによる独特の水墨様式で「生々流転」など描き、日本の湿潤で変化に富む空間を表現する近代的な筆触表現として用いた。
■人物 ●横山大観(1868ー1958) 本002

褐色下描き
■油彩
■効果 土系顔料の粒子は空間の深みをつくる。
■内容 ローアンバー等の褐色系で下描きを行う。溶剤はテレピンのみ。褐色下描きはヴェネツイア派から行われていた。その色はヴェネシアンレッドと呼ばれる。ティツィアーノも試みた。下絵、構図の決定をアンバーやオーカーで行ったのはルーベンスやベラスケスたち。希釈剤として揮発性テレピン最初に使ったのもルーベンス。
■人物 ●ルーベンス●ベラスケス 本006

渇筆(ドライブラシ)
■水彩
■効果
■内容 筆の穂先をばらけるように開いて、かすれた線を引く技法。髪の毛や水の流れなどに使う。絵の具を少し濃い目に溶いて筆につけ、指先で余分や絵の具を軽くしごいて落とし、ゆっくりなめらかに線を引く。
■人物 本001

渇筆法(かっぴつほう)
■水墨
■効果 荒々しい質感の表現に向く。
■内容 かすれで描く。筆をかたくしぼり、かすれを生かして描く描法。荒々しい質感の表現に向く。水気えおかたくしぼった筆を垂直に墨皿に立てて軸を半回転させ、穂先を割る。穂先の先に墨をつけ、ふきんで筆先を描きやすいように整えて描く。筆を紙に押しつけず、軽く描くのがコツ。にじまないドーサ引きの紙や鳥の子紙が向いている。
■人物 本004

渇筆法(かっぴつほう)の筆
■水墨
■効果 かすれた運筆の効果が出る。
■内容 墨皿のふちで、余分や墨をしごく。ふきんにおしつけ、さらに水墨をとる。絵皿の上に穂先つけ半回転させて穂先を割る。毛先の割れた筆で描く。運筆は穂先で描いたり、腹で描いたりなどで表情が変わる。
■人物 本004

渇筆法と潤筆法で描く
■水墨
■効果 にじみとかすれにより、遠近感とテクスチャーの表現ができる。
■内容 遠景は潤筆法で、地隈をひき、遠景の距離感出す。次に近景、中景を墨色で描く。最後に渇筆の骨描きで、近景描き全体を濃淡で調整する。遠景中景近景の順に描き進める。またテクスチャー表現で、渇筆の後に潤筆出調子を描く方法もある。
■人物 本004

カマイユ(Camaieu  Camayeu(仏))
■油彩
■効果 有色の下地の上に単色の調子だけで描いた絵画
■内容 有色の下地の上に単色の調子だけで描いた絵画、イタリア語の「カメオ」と同じ語源を持つ言葉で、カマイユは単色画の総称。灰色の調子だけで仕上げたグリザイユもカマイユの一種である。絵画的に大理石彫刻の集合やレリーフのような効果を得るのに用いる。黄褐色のカマイユはシラーユ、緑色のものはヴェルダイユと呼ばれる。今日ではグリザイユ以外の言葉はほとんど死語となっており、灰色以外で描いた単色画を一括してカマイユと呼ぶことが多い。
■人物 本002


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