旅する地域考 2019夏編 未知の日常から、新たな問いと発見を生み出す。

旅する地域考 2019夏編 未知の日常から、新たな問いと発見を生み出す。

Tabiko News タビコウニュース

夏編レポート DAY1  

2019.8.1

 

ついに始まった「旅する地域考 辺境を掘る夏編」。現場に同行しているスタッフがその様子をレポートします。

 

 

 

知らない誰かを好きになる

 

「旅する地域考 辺境を掘る夏編」1日目。全国から9名の受講生と、スイス、オランダ、ニューヨーク、東京、秋田からメンターが鹿角市に集合した。場の緊張を和らげるため、初日のプログラムで用意されたのは、ダンサー・髙橋淳さんによるワークショップだった。初めて出会う人の身体に触れることができるのは「ダンス」という理由があるからこそ。

なかでも印象的だったのは、ペアを組んで、一人が目を閉じ、もう一人が相手の手をとって庭のあちこちをガイドするというワークだった。初めはみんな「怖い!」と騒いでいたけれど、目をつむる人たちは、少しずつガイドに全身を委ねるようになっていた。しばらく歩いてから静かに目を開けると、自分が予想していなかった場所に立っていることに驚きの声をあげる。

太陽の光と温かさ、壁のように迫る影、自分の足音、他人の気配、肌に触れる風、地面の感触、恐怖感と相手への信頼ほんの数分間目を閉じて歩くだけで、普段気づかない感覚が研ぎ澄まされていたようだ。

「知らない人なのに、相手を好きになっていた」。そんな感想にとても共感できるアイスブレイクだった。身体を動かし、緊張がほぐれたところで、10日間の旅が始まる。

 

2019.8.1旅程

13:00|文化の杜交流館 コモッセ オリエンテーション~自己紹介

15:30|青山ときお邸 現地講師 青山ときおさんのアトリエ見学、リビングでのトーク

16:45|青山ときお鄭 庭を借りて、メンター高橋淳さんによるダンス・ワークショップ

18:00|ホルモン幸楽 花輪本店で夕食

 

文・写真/伊藤美生(編集班)

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