2019年8月に大学院岸健太教授の現地組織が企画運営する国際ワークショップがインドネシアで開催されました。


岸教授が共同運営する都市実践組織「OHS(Operations for Habitat Studies)」が主催して毎年実施しているフィールドワーク&提案制作のアーバンスタディーズ・ワークショップ『Alter-Shelter』は、今回で5回目。テーマを「Migrant Matter(越境するものたち)」として、インドネシア・スラバヤの都市集落(カンポン)の奥深くの人や物との対話を通して、都市への人口集中、グローバルな移民労働、拡大する階層間格差とアイデンティティの変容などの現代都市の多様なコンテクストの中で、「流動・移動」する事物への着目を通してそれが成り立つ社会的背景を考察する作業に取り組んだ。


今年度は本学学部より9名の学生が参加し、1週間の短期集中で活動した。英語、インドネシア公用語、現地語(ジャワ語)、そして日本語が交錯する中での作業だったが、言語を離れたコミュニケーションの手段を参加者各自が開拓するのには、むしろ最適な環境だった。「アート作品の制作」を目的とせずに、取材(という交流)を通して現地の人々の困難や喜びのなかに巻き込まれながら、そこに潜在する課題や可能性、そして不可視の制度や慣習などを報告・自問・検討する様々な「オルタナティブ・パブリックメディア」が、参加者たちにより提案された。

会期:2019年8月18日〜24日
場所:インドネシア、スラバヤ市内クタンダン集落
主催:OHS(Operations for Habitat Studies)