目黒里香(2015)

目黒里香(2015)

景観デザイン専攻(4年)

いろんな街に行きたい!

 秋美には編入で来ました。もともと福島には中学までしかいなくて、それからの5年間は仙台の高専で建築を勉強していたんですけど、基本的に計算だったり構造力学的なところばかり勉強してて、デザインといった部分では高専では勉強しきれてなくて。心残りというか、悔しいな、もっと勉強したいなっていう気持ちがあって、できればデザインが勉強できる学校に行きたいなと思い、必死で毎晩ポートフォリオ作って、秋田に一人で単身乗り込んだ感じです。
 ここは秋田だけど日本全国いろんなところから学生が沢山来ていて、逆に秋田の人がいないというところに、どんな学校なんだろうって魅力を感じました。都会に行くと勉強以外にもいろんな誘惑があるじゃないですか。楽しい事がたくさんあると思うんですけど、私は東北の地が気に入っていて、秋田に来て何もないというか余計なものがない分、もっと自分から町の人だったり、秋田っていう場所に主体的に深く関わってゆけるかなって。そういうことがすごく楽しいんです。
 小さい時からものを創ったりするのが好きで、おもちゃとか買ってもらえるような環境で育ってなくて、チラシの裏にお絵描きをしたり、トイレットペーパーの芯で工作したりしていて、ずっと物作りに関わるようなことはしたいって思っていました。
なぜ景観デザインを専攻したのかというと、建物というより、街がすごく好きで。父があまり家にいない仕をしていたもので、たまに日帰りでよその街に行って、街を見たり美味しい物を食べたりしてたんですけど、行った先の街を見たりするのが楽しくて、そこから景観とか建物に興味が出てきていろんな街を知りたいなっていうのがありました。なので「いろんな街に行きたい」っていう自分の中の気持ちがあって、仙台の高校に行ったり、秋田のこの大学に来たのかもしれません。
 もともと私は親が見つけてくれた故郷の福島ってとこに暮らしていて。自分もこれから大人になって親になっていったりして、自分がいろんな街に行っていいなって思った故郷みたいな場所を見つけるのがこれからの目標です。でもこういう風に思ったのは最近で、震災があったっていうのが自分の中でも大きくて、自分の中で故郷とかっていうことを改めて考えることが多かったですね。
 私は秋田に来たということが今の自分にとって何か意味のあることだと思うから、卒業するまでに自分の中で秋田というものを考えて、提案して、区切りをつけたいなって思っています。最近建築とかでも遠くから名前の大きい人が来てドーンと造ればすごいのか?って思ったり。新しい県美についてだと、いろいろなところで「前の美術館の方がいい」というような意見も聞くし、新しい美術館は使い勝手が悪いとか。美術館だけど、建築を見に来るだけっていう観光地みたいなものになってしまっているんじゃないかなあ……って、そんなことも考えてしまったり。
 就職に関してはすごいこだわりは無くて、建築に留めなくてもいいかなっては思っています。勉強してきたことを活かせるようなところには行きたいとはているけど、自分にどんな力があるかなんて想像もできないし。就活に焦りはありますが、不安はあんまりなくて、正直楽しみなところはあります。

余計なものが無いから深く関われる