西永怜央菜(2015)

西永怜央菜(2015)

アーツ&ルーツ専攻2年/アートプロジェクト会場スタッフ

一年間で一番印象的だった出来事は何ですか?

入学する前は自分が「アート」という言葉をこんなに使うようになるなんて考えてもいませんでした。むしろアートに対して良い印象を抱いていませんでした。出身地の沖縄では現代アートに接する期間は少なく、私が抱いていたイメージは無機質なホワイトキューブの中にツンとすました作品が置かれている、という貧弱なものでした。しかし今、私にとって感じる、「現実のもの」となりました。
2014年の秋、ポルトBのプロジェクト「占-宿命の交わるところ」を会場スタッフとしてお手伝いしました。彼らが「国民投票プロジェクト」や「東京ヘテロトピア」などで取り組むテーマは私にとって興味深かったので、声をかけて頂いたときは嬉しかったです。しかし秋田のような「地方」で現代アートをするのは難しく、企画と観客の間にある距離は近くありません。プロジェクトの中で自分にできることはないか、と会場案内をしながら考えライブのレビューを書いた経験を活かし、プロジェクトの解説と考察を書きました。自分勝手な行動ですが、このプロジェクトについて興味を持ったり、理解してもらうきっかけになりたいと精一杯でした。私はアートが好きになっていたのです。このことを思い出して驚くのは、アートがいかに多くの人によって動かされているかということです。

自分の中で、変化はありましたか?

アートプロジェクトの手伝いをしつつバイトや旅行など別の世界も見るようにしています。様々な場所に行き人の話を聞いたりすると、アートは決して世界の中心ではないことに気がつきます。小さい頃から絵が好きで高校は美術コースに画塾という世界に生きてきた私にそれは衝撃でした。しかしアートが社会の一部であることは確かです。アートは自由に、美しく社会と関わることだと今は考えます。もしそれが実現したらとても幸福なことです。私はアートの存在を信じたい。しかし先に挙げたポルトBも秋田のアートシーンも「地域アート」の流行に乗っていますが、企画と観客の距離はまだまだ遠いです。秋田にいる間はアートがわからなかった時の気持ちと今自分が考えていることを忘れず、その架け橋になりたいです。

今後挑戦してみたことを教えてください。

これからもこの大学の特性を生かして分野に囚われず様々な場所や物事を見て、感じたいです。受け止めきれない時は表現することによって乗り越え、自分の可能性を広げたいです。